芸工卒展 2010年03月13日(土)


 
2月10日、仕事を終えて東京駅へ。最終の山形新幹線に乗った。大宮駅で家族と合流、一路山形市へ向かった。市内は雪が降っている。お泊りは駅構内のホテル・メッツ。翌日は9時に大学へ向かう。
4年間の集大成、「卒展」にかけた学生さんたちの意気込みに触れるのが楽しい。子どもはどんな絵を描いたのだろう。どんなことを表現したのだろう。自然と気持ちが高ぶる。
日本画以外にも、見て回った。洋画はいうに及ばず映像、デザイン、建築などなど。映像は一作品20分くらいなので全部は見られない。一回見始めると途中でやめられない。作品を制作した学生さんが反応を観察しているから。途中で退席したらがっかりするでしょう?

 全般的に学生のアピール力が欲しい。デパートの売り場じゃないんだから、積極的に声をかけて話をしたらいい。
各地の木橋を調べ回った展示の前では、こちらからいろいろ質問してみた。過去、先輩たちが築いてきた研究の成果を、どのようにして未来につなげているんですか。木橋についてどのような研究がされてきたのかをデータベースに構築して、木橋についてなら日本一を目指すなんていうのはどうですか。山形は木の国でもあるので具体的なプロジェクトを知事に提言してみたらどうでしょう。この教室から国内はいうに及ばず世界に情報を発信するのです。そんなことができるのか、と思う学生さんもいるかもしれませんよね。しかし専門家、言葉をかえればそのことが好きな人に勝る人はいないのですよ。ほかに誰がやるんですか?

芸術実習棟に戻り日本画の作品展示をじっくり見る。人、動物、風景や抽象的な作品などが並んでいる。上手だと思う。でも、上手さを見てもらいたいから描いているのではないことを私は知っている。一枚一枚の絵は、何かを語りかけているのだ。
絵を描くこと。何もなかったところに何かが見えてくることの面白さ、思わぬ発見もあるでしょう。絵をとおして自分はなにものであるかを表現しているのです。それを読み取るのが難しい。絵のそばに描いた本人がいたら、声をかけるとよいでしょう。ぜひそうすべきです。彼らは恥ずかしがり屋さんですから。