昔つれづれに(4)イモ煮会  1998年11月

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宿泊施設として都会の人との交流に使われている旧小国小校舎=山形県温海町

   \廃校施設利用の縁今後とも/

 

本場山形のイモ煮会都会との交流で上京

あす、府中。ゲームも

 

 山形県温海町小国地区の住民たちが21日、東京の人たちと山形名物のイモ煮会を府中市内で開く。地域おこしのために、廃校になった同町の小学校の校舎を利用して進めている都会との交流事業の一環だ。


 小国地区は、JR羽越線あつみ温泉駅から10キロ余り。山間の清流沿いにある約100世帯、450人ほどの小さな集落だ。古くは庄内と越後を結ぶ交通の要地だった。

 

 温海町では1989年から、廃校になった同地区の旧小国小学校の木造校舎を宿泊施設に模様替えして、都会の人たちに開放している。55年に建てられた校舎は、木造2階建てで6教室。教室を畳敷きにして宿泊場所にした。


 利用は申し込み順。少人数でも1教室が使える。給食室を利用しての自炊生活で、調理器具や食器もあってちょっとした「別荘気分」を味わえる。好評で、これまで延べ1万8千人が利用した。

 

 東京でのイモ煮会は、同町の「小国ふる里振興会」(五十嵐喜久也会長)が、交流事業を続けていくためにも、今までのつながりが切れないようにと、過去の利用者を中心に呼びかけ、「東京交流会」として6年前に始めた。昨年は約70人が参加した。

 

 21日のイモ煮会は、午後1時半から府中市の緑町第1公会堂で。昨年とほぼ同数の参加が見込まれている。温海町からは「振興会」の会員ら11人が当日朝、上京して本場の味をふるまう。食事の後はビンゴゲーム。賞品は、町でとれたタヌキの毛皮とコメだ。

 

◆宿泊施設の問い合わせは温海町山村振興センター(☎0235・47・2931)へ。


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