忍野八海の湧水

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水がきれい!=27日、忍野村で    y/k

 八海というネーミングは面白い。出口池、お釜池、底抜(そこなし)池、銚子(ちょうし)池、湧(わく)池、濁(にごり)池、鏡池、菖蒲(しょうぶ)池は、海とはいえ少し大きい出口池を除けば、せいぜい長径が20メートル。ふるさと忍野案内人は「かつては元八湖と呼ばれた。八大竜王をまつっているため、池ではなくもっと大きな海と呼ぶようになったのだろう」と話しています。

 ところで、清らかな湧水はどこから来るのでしょうか。
 山梨県富士山科学研究所によると、富士山は山全体で250億トン超の水を蓄えているという。これは日本人全員の生活用水2年分に匹敵するというから驚きだ。富士山は「天空のダム」なんですね。
 大きな川がない富士山。水は地下水となって蓄えられているということになります。地下水脈は深さが異なる四つの層に分かれ、忍野八海の湧水は上から2番目の層に当たることがわかっています。
 そして、八海に湧き出ている水は、二十数年かけているんだそうです。バブル経済が崩壊した頃に降った雨や雪を私たちは見ていることになります。

 季節を問わず水温は12~13度の富士山の水。飲用として流れる水を手のひらにためて飲んでみましたが、まろやかで程よい冷たさが口のなかで広がりました。