上野の森に着いた。まだ雪が降っていた。園内の道はお冷のなかに雪を放り込んだような状態だったので、靴底から水が浸み込んでこないように縁石の上を歩いたりしたのだった。
雪の日の客足が心配だった。会場は「
上野の森美術館」。天井は高いし喫茶もあって、ぜいたくな造りだ。
作品をみていたら、母さんが「ほらっ、あの絵」と言う。ゾウの絵が展示されていた。それは
日本画棟を先生方の案内で見て回っていたときに製作中だったものだった。
去年は油絵との合同展だったが、今年は
日本画だけになったのだという。4年間の集大成。一枚一枚を丁寧に見ていった。うまいなあ。努力に脱帽。