秩父の町から荒川を渡り、寺尾という地区に入ると、荒川の流れに沿った県道の道端に立っている大きな欅の木が2本。木の下には小さなお堂と池、それとお地蔵様と小さな祠があり、疫神様の標(しる)しを見ることができます。
その昔、秩父一帯に疫病が流行ったとき、この地域だけは病人がでなかったと伝えられています。
今は盛大なお祭りこそ廃れましたが、昔は花火を上げたり出店も出て賑わいました。
お堂はお日待堂(おひまちどう)と言って近所の人々が日を決めて小さな集まりをするのに使われました。
子どもの「おひまち」には柏餅を作って食べたそうで、子どもたちはこの日を楽しみにしていたことでしょう。
大きな欅の木は、今も時の流れを見続けています。