尾瀬からの便り 3

沼開けから1か月。沼が夕日を浴びて輝いていました=5日、尾瀬沼で    c/t

尾瀬沼は12月上旬頃、零下7度へ下がると、氷と雪が交互に積み重なる「スノージャム」と呼ばれる氷結が始まります。
氷結した湖上を歩けるのは例年5月上旬まで。尾瀬沼の解氷は中旬ごろ。最高気温が8度に上がってから2日後には、流氷となり、4日後には沼全面に広がって消え、瞬く間に沼が開けてクライマックスとなります。今春は残雪が極端に少ないためか5月1日が沼開けでした。

 写真は尾瀬沼の彼方に夕日が沈む様子をとらえていますが、この時間帯は山小屋の夕飯時間と被るので、ちょっとした努力が必要です。
 食事を中断して撮影スポットの沼畔まで大急ぎでカメラを抱えて走ります。パチリ、パチリ。そして大急ぎで食堂に戻らなければならないのです。食事時間が決まっているから。
この夕刻の一番美しい時間をゆったり独り占めできるのはキャンパーたち。小屋どまりのハイカーたちは食事中ですからね。

 自然が生きているさまを強く感じる若葉の季節。一瞬一瞬の光景が素晴らしい被写体=思い出になるでしょう。