ご近所の民家にある垣根にアケビが熟し始めました。淡い紫色の実がパックリと割れ、トロッと甘い果肉が見え隠れしています。鈴なりのアケビに驚いた私が、しばしご主人と立ち話。「お持ちになりますか」と言って、もいでくれました。
今年も実がなり、10月に入って実が割れ始めたそうです。実の長さ5~10センチ程度、幅3~5センチ程度。黒い種を含んだ白く半透明の果肉を口に含むと、控えめな甘さが広がりました。「(果肉の中に)黒いタネが入っているでしょう。蒔いておいたら自然と育ったんですよ」と生垣の由来を説明されて、「皮を天ぷらにして味わうと美味しいですよ」と教えてくれました。
ご当主は福島県生まれ。戦後間もない子どものころは食糧難の時代で山でアケビを食べるのが楽しみだった、と往時の思い出を話してくれました。