南三陸ホテル観洋

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目の前に広がる太平洋の色彩豊かな景観=1日、南三陸ホテル観洋で     y/k

 約600人が亡くなり、200人以上が行方不明になった南三陸町

 「南三陸ホテル観洋」では、伝承施設「高野会館」と「命のらせん階段」、震災を風化させないための「語り部バス」をとおして、防災・減災の活動を世界に広げる活動をしています。震災時は半年間、避難所にもなりました。

 震災当日、地域住民や多くの利用者が屋上に避難し、あの大津波から多くの命を守った「高野会館(旧結婚式場)」と「命のらせん階段」(いずれも3階建て)は震災伝承施設に登録されました。

 「命のらせん階段」がある住宅は創業者(故人)の自宅。チリ地震津波で多くの人を失われたことを教訓に、住民の避難用にと取り付けた外階段です。

 「語り部バス」は2012年から毎朝、語り部役の従業員が希望する宿泊客と被災地を巡っています。
 つらい記憶をなぜ語り続けるのか。

 2012年に語り部を始めた当初は、参加者の前で泣いたり、黙り込んだり。「風化はしていく。でも、なかったことにはしたくないんです」。