入川渓谷と立ち寄り湯「大滝温泉」 日帰り
■日時 2012年10月27日(土)
■集合 西武秩父駅前 バス乗り場6番線、8時15~20分(バスは8:25に発車)
■解散 西武秩父駅
◇コース行程
①池袋06:29→【西武池袋線準急450円】→飯能07:22/07:22【西武池袋線390円】西武秩父駅8:11
②池袋06:55→【西武特急ちちぶ3号1,370円】→西武秩父駅8:14
西武秩父駅バス乗り場8:25=【バス1,000円】=川又9:25→旅館扇家山荘→東京大学秩父演習林川俣学生寄宿舎→川俣発電所→入川渓谷養魚研究所→休憩所→夕暮キャンプ場→休憩所→養蜂場→渓流釣場→東京大学秩父演習林ゲート口→トロッコ軌道跡→入川取水口→赤沢谷・入川本谷合流(復路は往路の逆)→川又14:51【バス270円】→大滝温泉遊湯館15:10/16:55【バス350円】→三峰口駅→17:13【バス420円】→西武秩父駅17:43(行程10キロ/歩行時間約4時間)
①西武秩父駅18:00→【西武秩父線390円】→飯能18:55/18:58→【西武池袋線快速450円】→池袋19:54
②西武秩父駅18:25→【西武特急ちちぶ42号1,370円】→池袋19:46
◇コース案内
奥秩父から秩父盆地を経て、東京湾へと注ぐ荒川の源流、甲武信ヶ岳にある入川渓谷を訪れました。清らかな渓流沿いに森のなかを歩いての森林浴です。往復4時間弱の行程でした。
川俣バス停から15分ほど奥に進んだところにある「入川渓流観光釣場」の手前に養蜂場があります。風が冷たいせいか蜜蜂は巣箱から飛び立つ気配がありません。12個余の巣箱は網に覆われ、熊避けでしょうか、周囲に高電圧が使用されています。興味本位に手を触れないでくださいね。この蜂蜜は川俣バス停そばの扇屋山荘(東大秩父演習林学生寄宿舎の手前)で手に入ります。
余談ですが以前訪れたときに、ここの奥さまと蜂蜜談義をしていたら雁坂小屋を経営されているとか。栃の花蜜をたっぷり詰めた蜂蜜をお土産に求めたら、釣り場のペンダントと小屋の宿泊客だけが手にできる木札をおまけにつけてくれました。
雁坂峠は南アルプスの三平峠、北アルプスの針の木峠とともに日本三大峠のひとつに数えられています。日本書紀景行記にも記され、その昔、秩父盆地と甲州を結んだ米穀や繭を輸送するルートだったそうです。雁坂峠付近にお出かけのときは、泊まってくださいね。
さて、渓谷を見下ろしながら、進んでいくと夕暮れキャンプ場が見えてきます。歌人の前田夕暮が晩年に過ごした居宅跡です。渓谷沿いに何棟かのバンガローが並びキャンプサイトも居心地がよさそうです。敷地内にはこの歌人の業績を偲ぶように歌碑が立っています。
「山を開き土を平坦(なら)して建てし工場(いへ) その隅にしろし栃の太幹」
なぜ工場を「いへ」と読むのか。父親が秩父で伐採、植林、製材などの山林事業を経営していたからでしょうか。
「真夏に泳いだら気持ちいいやろなぁ」。コバルトブルーの美しく澄んだ川の流れ、黄色に色づいた紅葉に歓声をあげながら進んでいくと、バス停から20分ほどで「入川渓流観光釣場」に着きます。入川を大きな岩でいくつも堰止めてヤマメやイワナが棲めるようになってます。大自然の真っただ中にある釣り場は素敵です。各釣り場に番号プレートが立っているのが興ざめですが、それを割り引いても渓流釣りの面白さが味わえると思います。
ハイキングコースはかつて切り出された材木を運ぶために渓谷沿いに整備された森林鉄道(トロッコ)跡が、原生林へと導いてくれます。道はよく整備されていて、登山道というよりは遊歩道といった雰囲気です。このトロッコ道のレール跡をたどって、荒川の起点となる赤沢出合を目指していきます。その道のりには、広葉樹が織りなす紅葉、涼しげな水の流れ、気持ちの良い水音、山から流れ落ちてくる小さな滝、苔むした倒木、ふかふかの苔の絨毯など、が次々と現れます。
この日は小雨模様でしたがひどく空気が澄んでいるように感じられました。森林文化活動に携わっている仲間の話では、樹木から発散されるフィトンチッドが雨で森の大気が拡散されない分だけ「濃く」なるとか。このフィトンチッドは周囲の微生物などを殺菌したりするのですが、実は香りの成分も持っているそうです。森林浴で清々しい気持ちになるのは、このフィトンチッドの効果だったのですね。
約1時間半のハイキングの末に辿りつくのが赤沢出合。標柱には、「赤沢出合」の文字。行き止まりになった道の先には素晴らしく驚くような光景がみられます。
ここは、二方向から流れてくる入川と赤沢が出会う場所です。豊富な水量をたくわえるふたつの流れは、岩をも砕かんばかりにぶつかり合っています!!
赤沢の出合には一級河川荒川の起点の碑があり、 ここから173キロ先の東京湾へ流れ込む荒川の旅がスタートするのです。ここで大休止。清流の放つミストをたっぷりと浴びながらの昼食です。
川又バス停に戻り途中、大滝温泉遊湯館で下車。ぬるめの天然温泉は肌につるつる感が戻ってきて、いかにも温泉につかっているという感じがします。
帰りのバスは30分に一本ぐらい。混み合っていたら三峰駅で下車してお花畑駅経由で西武秩父駅へ向かうとよいでしょう。
水がきれい!=入川渓谷で
大きな岩で仕切られている=観光釣り場で
歩く=森林鉄道跡で
荒川源流まで軌道が続く
紅葉の盛りは11月上旬まで
ふたつの川がぶつかり合う=赤沢出合
もうひとつの川=赤沢出合
現地には荒川起点の碑=赤沢出合で
荒川源流=赤沢出合を下る
川水に陽の光が差した
※西武秩父駅から入川渓谷(川俣)のバス時刻表 http://www.hikingmap.jp/hikingmap/pdf/irikawa_bus.pdf
※入川渓谷 http://www.city.chichibu.lg.jp/menu2953.html
※大滝温泉遊湯館 http://www.ootakionsen.co.jp/
※夕暮れキャンプ場 http://www.chichibu.ne.jp/~yuugure/newpage1.htm (遠方の方)
◇幹事連絡先 幹事の携帯番号、自宅電話番号を留守宅に伝えてください(後日、メールを流します)
◇登山地図の楽しみ方
地図を楽しむポイントは①行く前に傾斜や植生などを見てどのような道か想像する ②歩く途中、送電線や分岐点など目標物から自分の位置を確認する ③周囲の山の名前や枝分かれした道の行き先を調べる ④家に帰ってからルートを地図に書き込む ⑤夜、お酒かお茶を飲みながら地図を眺め、次の計画に思いをはせる。
◇持ち物一覧表 (秋支度。現地の気温は都心よりも06度ほど低くなります)
□ 現金
□ 歩きやすい運動靴 はきなれたスニーカー。防水がしっかりした軽登山靴がベスト。
□ リュックザック 下に軽いものを入れると楽。いざという時のために両手は空ける。ショルダーバック、手提げは不可
□ 防風着 ヤッケ、ウインドブレーカーなど
□ カッパ 理想は上下セパレートの雨具(防寒着代わりにも)
□ 折り畳み傘 必ず持参してください
□ 防寒着 ベスト、薄手のジャンパーなど
□ 長ズボン ジャージやジーパン。動きやすいものを
□ 靴下 厚手のものを。靴ずれ対策になります
□ 水筒またはペットボトル
□ 帽子
□ 大きめのビニール袋。洗濯物をまとめたり、ゴミ袋がわりにしたり。
□ 行動食 チョコレート1枚とかビスケット1箱くらいはザックの中へ
□ 腕時計
□ 健康保険証
□ ザックカバー 雨対策。あれば便利です
□ ストック 疲労や足腰への負担軽減に。特に下りに有効。各自の判断で
□ 小物 ハンカチ・ティッシュ。各自の判断で。汗拭き用も
□ タオルまたは手ぬぐい。下着の替え(温泉に入ります)
□ 携帯電話 場所により電波が届きません。
□ 常備薬 持病の薬。予備も忘れずに。共同装備の薬品は別項に
□ カメラ・双眼鏡 予備の乾電池も忘れずに
□ ガイドブック・地図 観察用にあると便利です
□ 筆記用具・メモ用紙etc 記録、観察用に
□ めがね、コンタクト・溶液
□ お弁当を各自でご用意ください。
□ 防水性の敷物。あれば便利(ゴミ袋の中にタオルを入れて即席敷物にも)。
■ 共同装備の薬品(幹事が持参) バンドエイド、包帯、ガーゼ、消毒用アルコール、脱脂綿、マキロン、はさみ、絆創膏。
◇保険料 500円
◇救急診療
①埼玉県救急医療情報センターへ (24時間受付 年中無休)
・医療機関を案内
・応急手当をアドバイス
・医療機関への交通手段を案内
電話番号 048-824-4199(8の24時間 良い救急)
<利用方法>
(1)照会・・・受診したい診療科目と地域を告げる。
●受診希望科目は
●受診希望地域は
(2)案内・・・救急医療情報センターでは、希望の地域に近い医療機関の「名称・所在地・電話番号」を知らせてくれます。
(3)受け入れの確認・・・案内された医療機関を受診される場合は、必ず事前にその医療機関に電話で連絡し受入れの了承を得ること。
②秩父病院
〒369-1874 埼玉県秩父市和泉町20
電話0494-22-3022
・「西武秩父」駅、徒歩15分
・秩父鉄道「影森」駅、徒歩5分