ペチュニアを長く楽しんで

真夏の貴婦人

 ペチュニアの秋まき苗は4月下旬ころから咲き始めます。タネから育てたい場合は、今月から来月にかけてまきます。そして、来年の4月に定植、5月の早い時期に開花します。
 自家採種の場合、品種改良を行った第一代(F1種)からはタネが採れないので注意が必要です。F1種は交配したタネの良いとこ取りをしてあるので、採れたとしても劣勢の遺伝子の特徴が現れてくるからです。スーパーなどに並んでいる大半の野菜は、収穫時期や均一性を求める市場の要請からF1種から生産されたものです。
 定植後、ボリューム感のある株に仕立てるためには成長初期に、摘芯(ピンチ)を行います。生長して鉢からはみ出した枝を切ることで分枝が促進され、花数も葉の数も増えるというわけです。 
 開花状況にもよりますが、梅雨に入る前ごろに切り戻しをすると、1か月後に花芽が付き始めて2度目の花が咲きます。最後の切り戻しは遅くとも8月中が目安です。そうすると10月頃にもう一度、満開を楽しむことができます。
 切り戻しは大胆に。全部の枝を鉢の外回りから出ないくらいにカットします。ただし、元に葉を残さないと分枝する脇芽がないため、枯れてしまいます。
 一つの苗から三度も美しくボリューム感のある花を咲かせることができるのは、ちょっとした驚きでしょう?
 私が鉢植えを好むのは、満開になったら表に飾ることができるからです。