早朝散歩の景色

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突き当りの奥まった路地にひっそりと咲いて

 早朝、家々の多くはまだ眠りの中、桜並木に姿を現す人は3人弱。人が少ない時間帯に散歩して一日が始まります。
 散歩の途中、人との出会いもあります。犬を連れた人、親しく声をかけてくれる眼鏡屋のおじさん、すれ違うとどちらからともなく挨拶を交わすおじいちゃん。
 遠くから私の姿をみとめると脇道に入るひともいます。感染を防ぐためでしょう。私自身、散歩と買い出し以外は外出しない「セルフロックダウン」の生活が続いていますので、コロナ禍故の行動かもしれません。
 いつもの時間、常連さんも決まってきました。夫の退職後、夫婦で散歩するひと。教会前で祈るひと。竹箒で掃除するひと。馴染んだ光景になりました。
 困った落し物を踏んだこともあります。犬の散歩中、路上にフンを残して立ち去り、放置しても平気でいられる人がいるのか、と思いました。
 その後も止む気配がないので一計を案じました。落し物を見つけたら、あえて回収せず、チョークで路面にフンを囲む丸印をつけます。そして、発見した日時を書き添えたのです。
 翌日、何も知らない三つの孫が、「これ、おじいちゃんの仕業?」と聞いてきたときはドキッとしました。「『仕業』なんて言葉が使えるんだ」と感心もしました。
 後日談ですが、その後は足元に格別の注意を払わなくても済むようになりました。踏んだら「チョーク作戦」再開ですが、もう勘弁してほしいと思います。