SLに乗って

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尾瀬へ、谷川岳へ=2011年8月20日水上駅

 明治初めから走り続けた蒸気機関車国鉄でSLが牽引する定期旅客列車の運転が終わったのは、1975年でした。
 定年となった機関車は、やがてスクラップになる運命に。使われ倒し、用済みになると鉄くずに。まるで勤め人の末路みたい。だからこそ多くの中高年はSLに自分の人生を見て、名残惜しげにカメラに収めたり、復活した列車に乗車したりするのでしょうか。

 SLの復権が各地で報道されています。「鉄道の旅の魅力づけにSLは欠かせない。運行をやめると技術継承が途絶え、再開できなくなる。清水の舞台から飛び降りる気持ちでお金を投入する」と語るのは、JR北海道の島田修社長です。
 私もSLファンのひとり。谷川岳尾瀬ヶ原へのハイキングプランにSLを組み入れることがあります。とくに、家族旅行にはうってつけです。
 日本の鉄道は新幹線が開通し、リニアの建設とひたすら高速化を図ってきました。その一方で、ゆっくり鉄道の旅を味わう層も少なからずです。
 これからも、スピード旅行の逆を行くSLの旅を楽しみたい思います。