うずのしゅげを知っていますか。岩手県では、うずはおじいさん、しゅげはひげ、つまり、おじいさんのひげというわけです。タネを飛ばす時期の花姿から名付けられました。
うずのしゅげは、植物学ではおきな草(翁草)と呼ばれます。奈良時代の出雲国風土記には、白頭公(ハクトウコウ)と記されています。
一本のおきな草が黒いやわらかな花をつけ風にかすかにゆれていました。
サテンのような花びら、青じろい銀ビロウドの刻みのある葉。タネが熟したあとはタンポポのように放射状に開き、風に飛ばされていきます。
赤紫や黒紫のオキナグサの花も、春を彩る草花のひとつです。