ヒメワレモコウ (姫吾亦紅、姫吾木香)

丸いシックな花穂が風に揺れて=1日

 吾亦紅(ワレモコウ)という植物をご存知でしょうか?

 漢字では「吾木香」「我毛紅」「我吾紅」などとも表記をすることがある植物です。語源ははっきりとしていません。ヒメワレモコウは小型の品種です。

 

 あまり目立たず、派手さはありませんが、コスモスのような細長い繊細な茎の先端に、卵形に集まったかわいらしい花の姿が魅力です。

 

 古来より赤い花穂は染料に、晩秋の頃に採取した根茎は乾燥させ生薬として用いられてきました。煎液は止血や下痢止めなどに使われます。

 

 茎の先端の花穂が風にゆらゆら揺れる様子は、センチメンタルで深みのある感傷を呼び起こすようです。

1998年7月、尾瀬ヶ原