アンコールワット

 

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アンコールワットの夜明け=2014年1月     y/k

 アンコールワット遺跡群(注1)のあるシエムリアップはいまでこそ人気の観光地ですが、1980年頃の遺跡群は70年代からの内戦とポル・ポト政権(注2)による遺跡の破壊で荒廃していました。  

 「ジャングルにのみ込まれていた」と語るのはカンボジアの歴史遺産復興へ現地の人材を育て続ける上智大の石澤さん。
 

 苦難の歴史を歩んだカンボジアの国民。かつて密林に巨大石造物を築いた人々の願いや希望とは何だったのでしょうか。

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ユネスコの呼びかけで始まった修復作業     y/k    


注1:アンコール遺跡群  カンボジアの首都プノンペンの北西約300キロのシエムレアプ郊外に位置するアンコール朝の遺跡群。アンコールワットは12世紀前半の寺院遺跡。2004年に世界文化遺産に登録。

 

注2:極端な共産主義思想を持ったクメール・ルージュ。知識人の虐殺や都市住民らの強制移住に象徴される処刑や迫害で人口の2~3割にあたる170万人が死亡したとされる。当時、同地に赴任していた記者は、「虐殺地には池が出来ていた。水ではなく人の油脂などが地表に浮き上がったものだった」と衝撃の証言をしています。

 

 

**カンボジアをめぐる主な出来事*
1953年 フランスから独立
 70年 親米のロン・ノル政権樹立、シアヌーク国王追放
 75年 親中共産勢力のポル・ポト派が政権掌握~79年崩壊
 82年 ポル・ポト派などが反ベトナムの3派連合を樹立し内戦状態に
 91年 パリ和平協定で内戦終結
 93年 初の総選挙
2008年 フン・セン氏率いる人民党による単独政権発足
 13年 総選挙で野党・救国党が躍進
 17年 最高裁が救国党の解党命令
 18年 総選挙で人民党が全議席を獲得、強まる個人独裁